振戦には大きく分けて生理的振戦と病的振戦があります。
- 生理的振戦とは、精神的緊張が強い時などに見られるふるえで、正常の人にも認められ病的な意味はありません。
- 病的振戦はいくつかの種類に分けられます。代表的なのは安静時振戦と姿位振戦です。
- 身体の力を抜いて、安静にした状態でみられるふるえです。たとえばベッドに横になっていたり、座っているときに手や足がふるえます。また歩行中に手がふるえたり、顎や舌にみられることもあります。
- 安静時振戦は、何か動作をすると弱くなりますので、書字やいろいろな動作への影響は比較的軽度です。逆に精神的緊張で増強します。
- 安静時振戦が出現する代表的な病気は、パーキンソン病です。パーキンソン病では、安静時に比較的ゆっくりした振戦(1秒間に4〜6回)が上肢や下肢に見られます。特に上肢のふるえは親指と人差し指で丸薬を丸めるようなふるえが特徴的です。
- 身体を一定の姿勢に保つときに出現するふるえです。
たとえばいすに座って両手を前方に持ち上げた姿勢を保つときや、水の入ったコップを手に持っているときに、手がふるえたりします。また座っているときや立っているときに頭がふるえることもあります。 - 姿位振戦を生じる代表的な病気は、本態性振戦(ほんたいせいしんせん)です。また甲状腺機能症でも症状の1つとしてみられます。
振戦の原因疾患により異なります。
- パーキンソン病のときは、パーキンソン病の薬が有効です。
- 本態性振戦であれば、ベータ(β)・ブロッカーと呼ばれる薬や精神安定剤などが有効です。
- 甲状腺の病気が原因のときは、内科(または内分泌科)でみてもらいます。
いずれにしても振戦の原因を区別して治療することが大切ですので、ふるえでお困りの方は、一度専門医(神経内科医)の診察を受けられるのがいいでしょう。